島本町男女共同参画推進条例

前文
 我が国では、日本国憲法において、個人の尊重と法の下の平等がうたわれており、男女平等と女性の地位向上に向けた取組が進められてきた。
 これらの取組は、昭和50年(1975年)の国際婦人年を契機として、男女平等を求める流れを受けて、女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約の批准や雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律、さらには男女共同参画社会基本法などの法整備がされてきた。
 しかしながら、現実の社会では、家庭、地域、学校、職場その他社会の様々な分野において女性に対する人権侵害や男女の差別的な取扱いなど、性別による固定的な役割分担意識が根強く残り、今なお男女間に大きな格差が存在している。
 本町においては、昭和60年(1985年)に制定した島本町人権擁護に関する基本条例を基本理念とし、性差別に関わる問題は人権問題として位置付け、島本町男女共同参画社会をめざす計画を策定し、女性の地位の向上や人権意識の啓発に努めてきた。とりわけ町議会への女性議員の進出は目覚ましいものがあり、さらに、審議会委員等への女性登用についても、比較的早くからその推進に努め、実績をあげてきた。
 近年、社会的環境も変化し、とりわけ、少子化、高齢化、国際化、高度情報化、労働環境等の変化の中で、すべての住民が平和で豊かに暮らしていくためには、男女が社会の対等な構成員として様々な分野に参画し、共に利益を享受し、責任を分かち合う男女共同参画社会の実現が重要である。
 このようなことから、本町は、性別にかかわりなく一人ひとりの個性を尊重し、個人の能力を十分発揮できる社会の実現に向け、町、住民及び事業者が協働して、その取組を総合的かつ計画的に推進するため、この条例を制定する。
 
第1条 (目的)
 この条例は、本町における男女共同参画の推進に関し、基本理念を定め、町、住民及び事業者の責務を明らかにするとともに、男女共同参画の推進に関する施策の基本的な事項を定めることにより、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進し、もって男女共同参画社会の実現に寄与することを目的とする。
 
第2条 (定義)
 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1)男女共同参画
 男女が、社会の対等な構成員として、社会のあらゆる分野における意思決定の場に自らの意思を持って活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うことをいう。
(2)積極的格差是正措置
 社会のあらゆる分野における活動に参画する機会に係る男女間の格差を是正するため、必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、その機会を積極的に提供することをいう。
(3)セクシュアル・ハラスメント
 職場その他の社会的関係において、他の者に対し、その意に反した性的な言動をすることによりその者の就業環境等を害し、又は性的な言動を受けた者の対応によりその者に不利益を与えることをいう。
(4)ドメスティック・バイオレンス
 配偶者等からの身体的、心理的、経済的又は性的な暴力をいう。
 
第3条 (基本理念)
 男女共同参画は、次に掲げる事項を基本理念として推進されなければならない。
(1) 男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が直接的又は間接的に性別による差別的取扱いを受けないこと、その他男女の人権が尊重されること。
(2) 性別による固定的な役割分担等を反映した制度、慣行等が、男女の社会における活動の自由な選択に対して影響を及ぼすことのないよう配慮されること。
(3) 男女が、町における政策又は事業者における方針の立案及び決定に共同して参画する機会が確保されること。
(4) 家族を構成する男女が互いに人格を尊重し、相互の協力と社会の支援のもとに、子育て、家族の介護その他の家庭生活における活動及び社会生活における活動に対等な立場で参画できるようにすること。
(5) 男女共同参画の推進に向けた取組は、国際社会における取組と密接な関係があることから、国際的な協調のもとに行うこと。
(6) 男女が、それぞれの身体的特徴についての理解を深め、妊娠、出産その他の性と生殖に関して、自己決定が尊重されるとともに、生涯を通じた健康な生活を営むことについて配慮されること。
(7) 女性に対する身体的、心理的、経済的又は性的な暴力は、女性の人権に対する侵害であり、根絶されること。
 
第4条 (町の責務)
 町は、男女共同参画の推進を重要な政策として位置付け、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、男女共同参画の推進に関する施策(積極的格差是正措置を含む。以下同じ。)を総合的かつ計画的に策定し、及び実施するものとする。
2 町は、男女共同参画社会の実現のための施策を推進するために、必要な財政上の措置その他の措置を講ずるものとする。
3 町は、男女共同参画の推進について、住民及び事業者の理解及び連携が深まるよう、あらゆる場において必要な施策を積極的に講ずるものとする。
4 町は、国及び他の地方公共団体と連携して男女共同参画の推進に取り組むものとする。
 
第5条 (住民の責務)
 住民は、基本理念にのっとり、家庭、地域、学校、職場その他の社会のあらゆる分野において、男女共同参画の推進に努めなければならない。
2 住民は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
 
第6条 (事業者の責務)
 事業者は、その事業活動において、基本理念にのっとり、男女が共同に参画することができる体制の整備に積極的に取り組むよう努めなければならない。
2 事業者は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。
3 事業者は、その事業活動において、男女の職場における対等な参画の機会の確保に努めなければならない。
4 事業者は、職場における活動と家庭生活等における活動が両立できるよう環境の整備に努めなければならない。
 
第7条 (教育関係者等の責務)
 学校教育を始め、家庭、地域、職場その他社会のあらゆる分野の教育に携わる者は、男女平等の理念を推進する教育を行うよう努めなければならない。
 
第8条 (性別による権利侵害等の禁止)
 何人も、直接的又は間接的を問わず、性別を理由とする権利侵害及び差別的取扱いを行ってはならない。
2 何人も、家庭、地域、学校、職場その他社会のあらゆる分野において、セクシュアル・ハラスメントを行ってはならない。
3 何人も、ドメスティック・バイオレンスを行ってはならない。
 
第9条 (公衆に表示する情報に関する留意)
 何人も、公衆に表示する情報において、性別による固定的な役割分担、異性に対する暴力的行為を助長する表現その他性差別を助長する表現を行わないよう努めなければならない。
 
第10条 (基本計画の策定)
 町長は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、男女共同参画の推進に関する基本的な計画(以下「基本計画」という。)を策定するものとする。
2 町長は、基本計画を策定するに当たっては、あらかじめ、島本町人権啓発施策審議会の意見を聴くとともに、住民及び事業者の意見を反映させるための適切な措置を講ずるものとする。
3 町長は、基本計画を策定したときは、速やかにこれを公表するものとする。
4 前2項の規定は、基本計画の変更について準用する。
 
第11条 (施策策定上の配慮)
 町は、男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる施策を策定し、及び実施するに当たっては、男女共同参画社会の推進に配慮するものとする。
 
第12条 (広報活動等)
 町は、住民及び事業者の男女共同参画に関する理解を深めるため、広報、啓発、情報の提供、教育その他必要な措置を講ずるものとする。
 
第13条 (調査研究)
 町は、男女共同参画の推進に関する施策の策定及び実施に必要な調査研究を行うものとする。
 
第14条 (セクシュアル・ハラスメント等の防止及び被害者支援)
 町は、セクシュアル・ハラスメント、ドメスティック・バイオレンス等の防止のための取組を進め、及びこれらの被害を受けた者に対し、必要な支援を行うものとする。
 
第15条 (苦情等への対応)
 住民は、町が実施する男女共同参画の推進に関する施策又は男女共同参画の推進に影響を及ぼすと認められる施策に関し苦情その他の意見がある場合は、その旨を町長に申し出ることができる。
2 町長は、前項の規定による申出を受けたときは、速やかに対応するとともに、必要に応じて、島本町人権啓発施策審議会に諮問し、適切な措置を講ずるものとする。
 
第16条 (相談)
 住民は、男女共同参画の推進を阻害する要因による人権侵害を受けたとき又はそのおそれがあるときは、その旨を町長に相談することができる。
2 町長は、前項の規定による相談を受けたときは、関係機関等と連携を図りながら迅速かつ適切に処理を行わなければならない。
 
第17条 (推進体制)
 町は、男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため必要な体制の整備に努めるものとする。
 
第18条 (年次報告)
 町長は、男女共同参画の推進に関する施策の実施状況について、年次報告を作成し、これを公表するものとする。
 
附則
1施行期日
 この条例は、平成18年4月1日から施行する。
2経過措置
 この条例の施行の際現に策定され、及び公表されている男女共同参画の推進に関する計画であって、基本計画に相当するものは、第10条(第4項を除く。)の規定により策定され、及び公表されたものとみなす。
3島本町人権啓発施策審議会条例の一部改正
 島本町人権啓発施策審議会条例(平成7年島本町条例第1号)の一部を次のように改正する。
 第2条第1項中「事項」の次に「及び島本町男女共同参画推進条例第15条第2項の申出に係る事項」を加える。

 

お問合わせ先

総合政策部 人権推進課(役場2階)
電話075-962-0372・ファックス075-962-0385 

更新日:2009年3月11日

ページの先頭へ

Copyright(c)2009 Shimamoto Town. all rights reserved.